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2009年7月31日 (金)

トンネルへ突入した後は・・ その2 (スーパーチューナーでの勘違い)

 





前回にお話した,クローズドループ(以下「
CL」)モードの場合,どの位のバイアス電圧でAFRがどれ位になるか? 


ということについて続きです。




 

 

この表はO2センサーのバイアス電圧とLambda(λ:ラムダ)及び実際の空燃比(AFR)の関係を表したものです。



 

2

 





前回λとバイアスとの関係グラフを掲載しましたが,この表はあのグラフを表にしたものです。


この表を便宜上「ラムダテーブル」と呼ぶことにします。


 

前回ナローバンドO2センサーは,理想AFR500V程度をECMに返すとお話しましたが,λ=1で実際のAFRが理想AFRと同じになります。



 

この表の黄色の部分がλ=1の部分で、理想AFR14.68 バイアス=450mV になっています。



 

ハーレーに付いているO2センサーは理想AFR14.68として、その時のバイアス値である450VECMに返すことが分かります。


 

ではスーパーチューナー(以下「SE」)のバイアスのマップを見てみましょう。



 

Photo

 





これは現在私が書き換えたもので,オリジナルの値より全体を
80V増加させています。


 

ついでに,AFRのマップも見てみましょう。


 

205td004

 





この2つのマップを比較すると,回転数や吸入圧が同じようになっていませんね。


 

それでは,分かりやすくするために、バイアスマップをAFRのマップと同じように変更してみます。


 

エクセルでちょっと作ってみました。


 

 

まずは,オリジナルのAFRとバイアスとの比較です。


左側の赤い数字
CL状態のAFR値ですが,バイアス電圧に合わせて数字を書き換えました。



 

Afr





次にバイアスを
80mV増加させて場合を見てみましょう。


80mvafr

 





あれ? 
AFR14.6のままじゃないですか?


 

 

ではバイアスマップで3000回転の時の60kPaのセルを比較してみましょう。


 

オリジナルのバイアスは640Vで変更後は720Vとなっています。


 

では次に,ラムダテーブルのO2Vを見てください。



見る場所は真ん中の列にある理想AFRの行(黄色のマーク)の上,バイアスが645V と730Vの黒く塗った行です。



 

 

この2行のAFRはどうなっていますか?



 

 

645Vの時がAFR14.64 

730Vの時がAFR14.62 



つまりバイアスを
645Vから730V85V増加させてもAFR0.02しかリッチになりません。



 

 

私の場合も640Vから720V80V増加させましたので,多分0.02程度しかリッチになっていないと想像できます。



 

 

ここが大きな勘違いだったのではないか? と思っています。


 

どの位、バイアス電圧を増加させればAFRがどれ位変化するのかは、単なる憶測だったと思います。



 

このMaster Tuneのデータを信じるとすれば・・ の話ですが。。



 

 

CLモードは大きくAFRを変化させることはできません。



 

何故ならCLモードは経済性とパワーのバランスを保つ方法だからです。


 

 

SEの取説には、CLモードでAFRをリッチにする範囲は、理想AFR0.5という表記がありましたので、理想AFR14.68ならリッチの範囲は14.18程度となります。



 

でもMaster Tuneではバイアスを800mVより増加させることを勧めないとあります。



 

この部分の説明をMaster Tuneからご紹介しておきます。


 

黒い部分がそれです。


 

2_2

 




ラムダテーブルで
800mVAFRを見ると、表の左側の黒い部分ですが、


バイアスが
799mVAFR14.24 、809mVAFR=14.09ですので、大体AFR14.2程度でしょうか。


ここまではリッチにすることができる訳ですね。

 

これよりパワフルにしたい場合は、CLからオープンループ(以下「OL」)にするしかありませんが、


以前お知らせしたように、
OLVEと呼ばれる体積効率を設定する必要があります。



これは
OLモードでは必須ですが、CLでは必要ないようですね。


 

 

では、今日はこの辺で。


 

つづく・・



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ハーレー」カテゴリの記事

コメント

2008FLHTCにのってるグンマケンです
スーパーチューナー、最近ようやく弄りにはいろうかと、あちこちググッテ、こちらに来ました。
貴重なスーパーチューナーの資料、参考にさせていただきました。クローズドのバイアス電圧だけですが、自分的にはかなりいい感じになりました、段々にステップアップしていこうかと考えています。
また自分のブログでこちらをご紹介させていただきました。記事中に貴重な資料を、勝手に使わせていただきましたことお知らせ致します、もし不都合ありましたら消去いたします。http://flhtflht.blog119.fc2.com/までご連絡ください。

おととさん

>だとしたら、体感できるほど濃くしたいなら
>全領域でMAX798mVにしろって事かなぁ。

はい、そうなります。
でもアイドリング時の1000回転以下でMAXにする必要があるか? というと試してみないとわかりません。

私も1500回転位まではバイアスを760mV(AFR14.53)にして、2000回転から798mVで設定して、走ってみようと思っています。

>このバイアス画面とは
>3.中速時(経済運転時)
>の設定であると思われます。

はい、多分そうでしょう。

「1.始動時」と「2.低速時・アイドリング時」については、ウォームアップとアイドルなどの項目で設定するのでしょうね。

これについては、アイドル時の回転数についてのみ変更すれば良いと思っています。
しかし、アイドル時の回転数もMaster Tuneによれば、ある一定の回転数より下げるな! との記述があります。

「4.加速時」と「5.スロットルバルブ全開時(パワー空燃比)」の場合は、加速リッチの項目などで設定すれば良いのでしょうが、まだそこまで進んでいません。

ただ、おととさんがブログで説明されていた加速リッチも、スロットル開度がある一定数以上の場合にのみ、有効になるとか・・

この場合は、AFRマップは無視されるそうです。

>パワー指向のセッティングをしようと思うなら
>全域オープンループってことすよね?

はい、そのとおりだと思います。
オープンループですとご存じのようにVEで設定するようですが、Maeter TuneにはVEを設定する専用ソフトVTuneなるものがあるようです。
それだけオープンではVEが重要なのでしょう。

私もオープン領域のVEを一部変更しようと思っていますが、VEは回転数とスロットル開度との関係ですよね。
しかしAFRは回転数と吸入圧との関係ですので、スロットル開度と吸入圧との関係を知らなければ、上手に設定できるはずないじゃん! と感じています。

SEの取説に回転数と吸入圧との関係を示した表が記載されていますが、かなりアバウトなもので困っています。

それでテストランを繰り返すことになるのでしょうね。

私も、かなり面倒だぁ~ というのが本音です。

やっとクローズドループとAFRとの関係が分かり始めたばかりですので、これからですね。

ぼちぼちやっていこうかと。。。

これからも、宜しくお願いします。

なるほど。

全領域を80mVUPしたとしても(kPa=100)には14.2位までになるけど
それ以外は結局のところ14.6ってことすね。

だとしたら、体感できるほど濃くしたいなら
全領域でMAX798mVにしろって事かなぁ。

ちと話しそれますが、空燃比についてググっていたら
空燃比の設定とは大きく分けて
1.始動時
2.低速時・アイドリング時
3.中速時(経済運転時)
4.加速時
5.スロットルバルブ全開時(パワー空燃比)
の設定があると書いてありました。
これをSTに照合してみると、この5項目と
STのそれぞれの画面がうまく適合している事に気がつきました。

今回のフミさんのブログと自分の推測を重ねると
このバイアス画面とは
3.中速時(経済運転時)
の設定であると思われます。
もしそうだとしたら
設定できる電圧が3000回転までというのも納得できますね。

やーまてまて!となるとですよ・・・
パワー指向のセッティングをしようと思うなら
全域オープンループってことすよね?

心底めんどくさいっす(;ω;)


おととさん

今日は。
コメント,ありがとうございます。

私の場合の適合ファイル205TD004の場合,バイアスは上限が798mV 下限が409mVまでしか増減できません。

上限である798mVはマスターチューンの取説にあるように800mVの近似値ですので,整合性があります。このバイアスでのAFRは文中どおり,約14.2になりますので,理想AFR14.68より約0.5だけリッチになりますよね。

下限の409mVですが,ラムダテーブルを見るとAFRが14.68~14.69の範囲になり,理想AFRとほぼ同じ値になります。

つまりスーパーチューナーのヘルプにある14.6+0.5=15.1にはできません。ヘルプと実際に整合性がないようです。
AFRを15.1に変更しようとすると,ラムダテーブルから,バイアスは95mVぐらいになりますよね。

リッチ側については良いのですが,リーン側については,
マスターチューンの取説を読んでいる時に,どこかに「エンジン保護のため,リーン過ぎる設定はできない。」というような くだりがあったと思います。

どちらにしても,難しいですね。。。

ども~おひさしぶりです。
私がダラダラしている間に着々とノウハウを身につけていますね^^

文中にあったAFRの設定範囲ですが
STのヘルプを再度読んでみると、しっかり
「このテーブルでは、O2設定値を約±0.5AFR動かすことができます」
と書かれてあるんですよねぇ・・
う~ん まじでトンネル入っちゃうような文献ですなっw

バイアステーブルを標準に戻して乗り比べてみましょうかねぇ。
0.02変わる位では体感できないと思うので
お尻ダイノで測定してみますわ。

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